ヒポクラテス
初めて耳にする方もいらっしゃると思います。
「 ヒポクラテス 」
紀元前460年頃の古代ギリシャに生まれた、実在した最古の医者です。
最大の功績は、それまで呪術や迷信が医術だったのに対し、病気を科学的に捉えて医師という職業を確立したことです。
その業績から「西洋医学の父」と呼ばれています。
そのヒポクラテスの名言の一つに、このような言葉があります。
「 すべての病気は腸から始まる 」
研究技術が進み 腸脳相関についての記述が増えていることから、腸の影響が大きいのは周知の事実ですが、科学的根拠が無かった紀元前にすでに脳より腸が優位と考えられていたのには驚きです!

じつは日本でも、昔から腸(腹)が使われる慣用句が多いのですが、お気づきでしたか?
・ 腹が黒い ・・・ 心に悪巧みがある
・ 腹が立つ ・・・ 怒る
・ 腹が据わる ・・・ 度胸がある
・ 腹を決める ・・・ 決心する
・ 腹の虫が治らない ・・・ 怒りが込み上げてくる
これは一例ですが、このように日本人も腸の働きを直感で理解していたのが分かりますね。
また、腸が免疫の中枢だというのも沢山の研究により分かってきていますが、
それに関する諺もあります。
昔から言い伝えられている「三つ子の魂百まで」は平安時代から伝わるもので、 3歳までの性格や気質は100歳になっても変わらないという意味です。
3歳までの食生活で腸内環境が90%落ち着くそうで、
大きく分けて、
体質を決めるのは 大腸。
免疫を決めるのが 小腸。
幸せホルモンに関係するのが 小腸。なんだそうです。
もしかしたら過敏性腸症候群も 3歳までの食生活が大きく影響している?かもしれませんね。
それを聞いてしまうと今更どうしようも出来ないと ちょっと気分も落ちますが、
見方を変えて前向きに捉えられるなら プラスの部分もあります。
昨今、パーキンソン病や糖尿病.アレルギー.肥満.癌などの病気が異常なほど増えています。
これらは欧米食や添加物.薬剤摂取による腸内細菌のバランスが影響しているそうで、腸内環境の重要性が指摘されています。
IBSはFODMAP食事療法をされている方を多くお見受けしますが、Low fodmap食材は腸にとっては負担のかかりにくい食材ですし、必要のない食材を避けているため、これら現代病の予防に繋がっているはずです。
IBSによる生活は辛いものがありますが、もし発症していなければ、食欲に任せて体を蝕む食生活をし、他の病気を患っていた可能性がありますもんね。
ですので マイナスばかりではないはずです。
じつは私も、そのおかげで体感していることがあります。
FODMAPはうちのIBSさんのために始めた食事療法ですが、私もずいぶん体調改善しました。
FODMAPを知るまでは、体に良いと言われていた食材を意識して取り入れてきましたが変化が見えず、改善することのなかった逆流性食道炎が、FODMAPを始めて一ヶ月で寛解したのは驚きでした。
メディアが言う健康食材に疑問を持てたきっかけになりましたし、何より、何気ない食材がこんなに体調を左右するかと実感したものです。

ヒポクラテスは沢山の名言を残しています。
「 食べ物で治せない病気は 医者でも治せない 」
「 人間は誰でも体の中に 百人の名医を持っている 」
「 私達の内にある自然治癒力こそが 真に病を治すものである 」など。
外科手術なら回復することも多いですが、
IBSの場合、長期間 服薬されても改善が見えない方は多いと思います。
薬でどうこうしようとせず、地道に正しい療法を続けることが根本治療に繋がりますので、諦めず頑張っていくことが、結局は回復への近道なのかもしれません。
IBSが改善する頃にはきっと、他の不調も軽減しているはずですよ!








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